ビモータDB1シリーズには1985年に発売された「DB1」をベースに、2タイプの上位モデルが存在します。
1986年には「DB1s」が、1987年にはDB1SRが追加で発表されております。88×61.5㎜のボアストロークに変更は無いものの吸排気系がチューンされ36㎜キャブレターから各40㎜、41㎜へと大口径化されるなど高性能化が図られており、SRにはドゥカティのハイチューンモデル、モンジュイのカムシャフトが採用されております。そのDB1SRは1987年から153台が生産され、最後の3代目モデルとして1990年に当時7台のみ製作されたのが、DB1SRセリエフィナーレです。
ドゥカティ750F1のエンジンをビモータ独自の鋼管製パイプトレリスフレームに搭載、更に当時のレーシングモデルモンジュイのカムや、大口径のキャブレターでチューニングされ、エンジン出力がDB1の72hpからDB1SRは82hpにアップされており、乾燥重量160kgの軽い車体との組合せで、鋭い加速と250ccクラスのコンパクトさで、タイヤが路面に吸い付いているのでは?と思わせる程の優れたハンドリングが特徴のバイクです。
前後16インチホイールにラジアルタイヤとフルカウルを採用。発売された当時の常識としては斬新なフルカバードボディ。コンパクトな車体から生み出される優れたハンドリングが、コーナリングマシンとしての評価を不動のものとしました。またハンドルの切れ角が極端に狭いことから、低速での取回しには慣れが必要なバイクです。
美しく再塗装されたボディは、塗分けの段差が無い「拘りの職人技」で仕上られており、質感が非常に良く完成されております。
フロントローターは新品に交換されており、まだ当りも出ていない位の良好な状態です。走行距離と年式から見ても非常に状態が良い車輛と云えると思います。
ブレンボのキャリパ―、ラジアルマスターも味わいのある年代の品が装着されており、フルードタンクはフロントフォークトップに据えられた、とてもデザインされた秀逸な仕上がりとなっております。
当時のビモータに見られる特徴的なアルミ削り出しのステップペグと、シフト&ブレーキペダル。アルミ削り出しのプレートと共に、視覚の満足度が非常に高いポイントとなっております。
カウルの下から除く、前バンクのヘッド部分も、石跳ね等の小傷も無く美しい状態を保っております。
透明度が高く、美しい状態を維持しているウインドスクリーンと、その下に据えられる各種メーター&メーターパネルも、とても上質で綺麗な状態を保っており、見る者の心を掴むでしょう。